ずっとずっと大好きな人

思わず私が俯くと。



グイッ

再び無言で剛に引っ張られ、私はよろけるように歩き出してしまった。



「剛はこれから観戦でしょ? 私はチケット無いから見られないんだよ?」



無言のまま歩き続ける剛。

もうすぐゲートに辿り着いてしまう。



私は掴まれていたのと反対の手で剛の手を外し、立ち止まった。

剛が振り返った。



「ちょっと、剛! 何、考えてんの? 私、今日は見ないんだって言ってるでしょ?」

「おまえ、今日の試合見ないと、一生後悔するぞ?」



ドキッ



「本当は、自分でもそう思ってんだろ?」



剛には見透かされているような気がした。