ずっとずっと大好きな人

なんで? スタジアムに居たんじゃないの?



私が驚いて目をパチクリしていると、剛が目の前まで来て私の手首を掴むと引っ張り立ち上がらせた。

そして、そのまま引っ張り続け、小走りで駆け出した。



「えっ、あのっ、剛、試合は?」



私の問いに無言の剛。

そのまま引っ張られていると、剛が何処に向かっているのか分かった。



「剛!」



私が両足を踏ん張って止まると、剛も立ち止まって私を見た。



「剛? どうしたの?」



目の前には、スタジアム。

剛が観戦するのは知っている。



でも。

私は……。