ずっとずっと大好きな人

「ハル、まだ自主練してるし、帰り遅くなると思うけど……待ってるんなら送ってやろうか?」

『大丈夫、1人で帰れるから』……そう答えようとした時。



「俺が送って行くから、大丈夫ですよ」



ビクッ



あっ!

大地くんに会ったから、すっかり忘れてた……こいつの事。

って言うか『送って行く』って、何?



「あれっ? 愛子ちゃんの友達?」



大地くんがちょっと首を傾げて、私の後ろに居る『サッカーバカ』へ言った。

『友達なんて、有り得ない』……そう言おうとすると。



「いえ、友達じゃありません」



よし! よく言った!

珍しく考えが一致した……そう思っていたら。



「俺、愛子の彼氏です」



……。



幻聴?