ずっとずっと大好きな人

「大丈夫、黙っててあげるから♪ ほらほら、こんな寒い所に居ないで、早くクラハ戻って、きちんとケアしなきゃダメだよ!」



私は頭の上に乗っていた大地くんの手を、両手で掴んで下ろしながら言った。



「分かったって! でも、そう言う愛子ちゃんだって、受験生なのに、早く帰んないと風邪ひくぞ?」

「今日は友達のプレゼント用に、ハルさんからメッセージもらうまで、帰らないよーだ!」

「ハルに? もらっといてやろうか?」



大地くんはそう言って、片手を差し出してきた。



「ううん。それじゃ意味無いよ? 私がちゃんとお願いしてもらうからこそ、心のこもったプレゼントになるんだから」



私の言葉に、大地くんは優しく微笑んだ。



ん?

そして、自分がしていた手袋を取って、私に渡した。