「亜矢ちゃん、あの子たちと食べてるね」
お弁当箱のフタを開けながら、真由美に話しかけた。
今日の亜矢ちゃんは、お昼をこの教室で過ごしている。彼女は、体育で声をかけた手塚さんのグループと、お弁当を食べていた。
「……うん。あ、結衣、この魚……食べてくれない?」
ほんとは辛いはずなのに、平気そうに見せる真由美。「うん」と笑顔で魚を受け取るあたしは、ちらりと横目で、また亜矢ちゃんを見た。
「…………」
あたしの悪口を言ってるのかな?
手塚さんのグループは5人。亜矢ちゃんはあの子たちを味方にして、あたしに仕返しを、と考えているのかもしれない。
怖くなった。亜矢ちゃんたちの話し声が、すごく気になって。
このままじゃ駄目だ、とあたしは焦り始める。



