次の日の朝、制服を着たあたしは、バタバタ騒がしく動きながら、2階に向かって叫ぶ。
「お母さん、カメラどこー?」
「さっき言ったじゃない。テーブルの上に置いてあるって!」
お母さんも出かける準備で忙しいみたい。
「あ、あったあった」
頼んでいた使い捨てカメラを手にとって、手さげカバンの中に入れる。
ふとキッチンに目を向けたら、大輔がまた牛乳を飲んでいた。
「……」
見られていると気付いた大輔は、ムスッとした表情で空いたコップを洗い場に置く。
1ヶ月前、お母さんに言われた言葉を振り返るあたしは、明るく笑って声をかけた。
「レギュラーになったら、試合観に行くよ」
変わろう。
悪いところはなおさなきゃ。
あたしの言葉にびっくりした顔をする大輔。
声が聞こえていたのか、その後、階段をおりたお母さんは、あたしを見てクスクス笑ってた。



