‥それから更に10分 経っただろうか。 足音は相変わらずだ。 両親も仕事中だし‥ あと30分もしたら家につく! それまで無心に歩き続けよう。 怖さを紛らわす為、イヤホンを つけて音楽を大音量で流した。 『君を愛してる この先何があろうとも』 ベタな恋愛ソングだけど、 昔のあたしはこの歌が大好き だった。 大好きだった元カレがこの歌を 大好きと言っていたからなんだけど。 「きーみをー♪」 気づかない間に鼻歌を歌っていた。 「美咲、その歌好きだったよな」