ありがとう、先輩。
昔と変わらず、優しくしてくれて。
中学時代、辛い時にいつも励ましてくれた。


「木崎、ファイト」


って。


あの頃から、本当に感謝してる。




「(お久しぶりです)」

「オヒサシブリデス」


ベンチに腰掛けて、挨拶を交わす。

私は韓国語、ジュヨンさんは日本語だった。



「オタンジョウビ、オメデトウ」

「(ありがとうございます)」



ドキ――ドキ。
先輩が、あんな事言うから……。



『木崎に会いたくないと思ってるなら、こうして来ないよね?』

『大切に想ってる……と思うよ』



意識してしまう。



「(日本語……どうしてですか?)」

「カンコクゴ、ドウシテデスカ?」



同じ質問に、お互いこう答えた。



「ベンキョウシマシタ」

「(私もです)」