『羽那ちんは親友だから。今度こそ、お互いの恋の話をしようね』

「うん。じゃあ、また聞かせてね、のろけ話」



電話を切って、くるっ。
佐伯くんに言い放つ。



「これで、チャラだからね」



私が、2人の恋を一度、壊しちゃった事。

佐伯くんが傷つけた、過去の私――現在の私。



「マジで悪かった」

別れ際に、もう一度、本気で謝ってくれた。



これで、私の古傷が痛む事は、もうないね。



この日、2人はちゃんとやり直す事になったんだ――。