妖精なアイツ



シーンと静まり返ったリビングでは、爪を切る"カチッカチッ"という音だけが、時計の秒針のように響くだけ。


……気まずい。


いづらい空気に耐えられず、舞は彼に話しかけた。


「仕事は?」


「…休み」


あっけなく返され…再び爪切りの音だけが響く。


静かな空間に、苦しい沈黙が重く広がっていく。


「…おまえよぉ、テルオが本気やと思ってるんけ?」


突然、無愛想な彼が口を開いた。


「…え?」


急に話しかけられたことに驚き、舞はポカンとした表情で聞き返す。


「だから!!テルオはおまえのことなんか、本気ぢゃない言うてんねん!!…うぬぼれとんちゃうぞ、ボケ」