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そして約1年が経ち、俺たちは進級した。
クラス表をもらった瞬間に自分の名前よりも彼女の名前を探す。
九条 美華、九条 美華…
6組でやっと、その名前を見つけた。
「見つけたか?」
「えっ?」
「俺の名前だよ」
ああ、斗真の名前ね…。
ちょっと待って、そう言って斗真の名前を探す。
斗真も6組だった。
くそ、美華ちゃんと同じクラスなんて羨ましすぎる…!
「6組だよ」
「そうか」
俺も同じクラスでありますように…つかさっきいたし!
斗真の前に、俺の名前はあった。
よっしゃあああああああああああああ!
心の中で思いっきり叫ぶ。
美華ちゃんと同じクラス!
教室に行けば美華ちゃんは友だちと喋っていた。
斗真はさっさと席に着いて寝てる。
どうせ昨日もカノジョと楽しんでいたんだろう。
いつか俺も美華ちゃんと……!
いやその前に堂々と美華ちゃんって呼びたい。
心の中でしか名前で呼べてないし。
現実は九条ちゃんだし。


