「ご飯、一緒に食べてもいいかな?」
昨日、頭の中で繰り返し練習したフレーズ。
入学早々、学力試験なんてついてない。
しかも、午後まである。
それは弁当の時間があるってこと。
つまり、友達作るチャンスだよね!
・・・だから、私、練習しました。
一人で食べたくなかったし、
友達作りたいのはホントだし。
「いいよっ!えーっと・・・」
「水城 夏帆・・・かほって呼んで!」
「わかった。あーえっと。中本さんもなんだけどいい?」
「もちろん!」
話ながら席を立つ彼女の視線の先には
儚げな雰囲気の可愛らしい女の子がいた。
うーん。
見るからに、おとなしそう。
「えっと。初めまして、中本さん」
私は笑顔で挨拶する。
・・・うむ。
予想通り、困惑している。
この人ダレ!?的な。
「・・・私の隣の席の水城夏帆さん。」
「です。」
・・・むう。
夏帆でいいって言ったのに。
「あ・・・わ 私は中本美礼です。あ あの、よろしくね?」
・・・
・・・・・・
か・・・・・・
かわゆい!
萌っ!!
あぁぁ。。。このおどおど感が可愛らしすぎるっ!
罪だ!
「えっと・・・」
「ん?あぁ ごめんね?・・・さ、皆で食べよっ!」
私はいただきますと言って、ご飯を一口食べた。
・・・うん。
まずまず良好な滑り出しじゃない?

