「龍馬、そんな昔話なんてどーでもいいでしょ。自分こそ菜実とちゃんと話ししなさいよ!」


収まらないムカムカをぶつけてやった。


「“顔も見たく無い”って言われたよ。話すら聞いてもらえなかったんだ。完全に嫌われたみたいだな…。もう潔く諦めるよ」


そう言って龍馬は少し遠い目をした。


「そ、そうだったんだ…。」


話を反らそうとしただけなのに…言わなきゃ良かった。


「昨日話したの?」

「いや、今朝廊下で…」



廊下?

それって菜実が泣きながら教室飛び出して行った後の事!?

…タイミング悪過ぎだから。