だがその翌々日、学校へ行くと梨奈からの質問攻めにあってしまったのは、言うまでもなかった。




「ちょっとちょっと、秘密主義の中宮美羽さん。今日は最後まで聞かせてもらおうじゃないの!」


「な、何のこと?」


「とぼけてもダメ!美羽が熱出して休んだ日、若い男から連絡が来たって、片瀬先生が言ってたんだから!!」



片瀬とは、二人の担任だ。


いつもは呼び捨てのくせに。

それにしても・・・ったく余計なこと話してくれるわぁ。



SHRが終わって、生徒と話している片瀬を睨み付ける。



「で、どうなの?」


「じゃぁ逆に聞くけど、梨奈はその男があたしの何だと思ってるわけ?」


「彼氏でしょ!だって美羽は一人暮らしなんだから、家に入れる男って言ったら・・・考えられる人は限られるでしょ!」



“父親”と、言おうとしたのが丸分かり。



「なるほどねぇ。でも一応否定しとくけど、その人は彼氏じゃないから」


「え・・・彼氏じゃないの?じゃぁ誰?」


「それ以上は、家のことが関わってるから長くなるし、あまり言いたくないんだ」