何、いきなり。 朝の話はそんなに大事なことだったの? 「とりあえず、ここはまずいから場所移動するよ」 「え、ちょっ、圭!」 ぐいっ、と私の腕を掴んで圭が走り出すから、それに引っ張られる形で私も走り出した。 …朝、朝、朝…何話したっけ? ダメだ、全く思い出せない。 ていうか、圭も圭だ。 大事な話をしていて、私が上の空だったのをわかっていたなら、後でメールをくれるとか、してくれてもいいのに。 …まぁ、結局は私が聞いていなかったのがいけないんだけど。