少し経って私は、クラスに気になる男の子ができた。

田山秀くん
可愛い感じの男の子。

「可愛いよねえ〜」
音楽の授業のときに、隣の席の亜希に零した一言。
「好きなの?」

私はすぐに答えられなかった。

「‥わかんない」
そう言った私に亜希は笑って
「ゆっくりで良いら」
って言ってくれた。

私達はその時から仲良しなんだ。

他には誰にも言うことはなく、いつも亜希に相談してた。

「誰か可愛い子に取られたらどうしよう」
そう言って悩む私に
「思ってる程かっこよくも可愛くもないで大丈夫」
って冗談言って励ましてくれた。

高校で、知らない人ばかりで、私はこんなにすぐ友達ができて良かったと心から思っていた。