最寄りの駅に到着。

もちろん、電車に乗って学校へ向かうためだけど、今日はちょっと違う目的があるから、いつもより早めに着いた。

「珍しいなぁ～。お前がこんなに早く来るなんて。」

その言葉に鼻で笑ってしまう俺。

「気合いだよ。気合い。」

なんの気合いなんだろうか？といった顔をする友達に、やれやれと思う。

何も分かっちゃいない。今日で何かが変わるかもしれない１日であることを感じとれないのか？

そんな俺達を乗せて電車は走り出しす。

早朝だから空席だらけで難なく入り口から近くのボックスに座った。

いつもなら、すぐに寝てしまうのだが、今日はギンギンに目を見開いたままでいる俺に、

「寝ないのか？」

と質問してくる。

愚問だよ。
まさに愚問の極みだ。

「眠くないだけだから。」

と、適当に返事をする。