おやすみ
恋愛(その他)
完
0
ふくぶ/著
- 作品番号
- 506254
- 最終更新
- 2012/01/20
- 総文字数
- 5,580
- ページ数
- 17ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 865
- いいね数
- 0
今日、俺は長年勤めあげた会社を定年退職する。
だからといって特別な朝を迎えたわけではなく、いつもの時間に目を覚まし、いつものようにスーツに袖を通した。
そして、テーブルに妻が作ってくれた朝食が並び、奥のキッチンでは妻が弁当におかずを詰めている姿。
「おはよう。」
俺はその姿を横目に朝食を頂いく。
そして、朝食を終えると今度はコーヒーがテーブルの上に二つ並んだ。
俺と妻の分。
朝のドタバタした時間の中で二人で唯一共有するわずかな時間になっている。
「…今日で、最後だね。」
「…そうだなぁ。」
ジッと俺の顔を伺う妻。
「…なに?」
「なんにもないよ。」
「なにか、期待してる?」
妻はフフフッと笑って、
「さぁ、時間だよ。
最後に遅刻なんて恥ずかしいことしないでね。」
スッと俺の前からコーヒーカップが消えて、代わりに弁当を手渡される。
そんな時に流れた緊急ニュースに少し時間が止まった。
いや、戸惑ったという方が正しいのかもしれない。
presents by ぶんぶん
だからといって特別な朝を迎えたわけではなく、いつもの時間に目を覚まし、いつものようにスーツに袖を通した。
そして、テーブルに妻が作ってくれた朝食が並び、奥のキッチンでは妻が弁当におかずを詰めている姿。
「おはよう。」
俺はその姿を横目に朝食を頂いく。
そして、朝食を終えると今度はコーヒーがテーブルの上に二つ並んだ。
俺と妻の分。
朝のドタバタした時間の中で二人で唯一共有するわずかな時間になっている。
「…今日で、最後だね。」
「…そうだなぁ。」
ジッと俺の顔を伺う妻。
「…なに?」
「なんにもないよ。」
「なにか、期待してる?」
妻はフフフッと笑って、
「さぁ、時間だよ。
最後に遅刻なんて恥ずかしいことしないでね。」
スッと俺の前からコーヒーカップが消えて、代わりに弁当を手渡される。
そんな時に流れた緊急ニュースに少し時間が止まった。
いや、戸惑ったという方が正しいのかもしれない。
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