「学校では、結構モテるみたいよ。クラスでも、奈央ちゃんのこと狙ってる男子たくさんいるんだってね」
弟からの情報か………。
「さすがの奈央ちゃんも、一人の時に男数人に囲まれたら逃げれないよね〜♪」
悪魔の笑顔でそう言った。
「はっきり自分の言うとおりにしないなら、奈央を襲わせると言ったらどうだ」
「そんなこと言ってないわよ。けど、日向んも、学校にいる時まで奈央ちゃんを守ることできないだろうし〜」
俺の怒りもピークに達した。
「………っざけんなよ? 奈央になんかあったら、女だからって容赦しねぇぞ」
俺は今にも殴り込みそうな拳を必死に我慢して、本気で夏紀を睨んだ。
ホントは今すぐ殴りてぇ。
けど、さすがに女に手をあげるわけにもいかねぇ。


