相談があると言われても、二人でそこらへんの喫茶店にいるところを見られたりしたら、変に騒ぎたてられるし。




俺は中津に事情を説明して、テレビ局の開いてる部屋を貸してもらった。






ココなら別に見られたって騒ぎ立てられたりはしないし。





「で、相談って?」




俺は設置してあるパイプ椅子に座って、うつむく夏紀に話しかけた。





「実は………」




ゆっくりと話し始めた夏紀の相談の内容は、こういうものだった。





夏紀は、半年前から付き合っている年上の彼氏がいるらしい。




最初の頃は、優しくて誠実な人だったんだけど。




最近仕事をリストラされた彼氏は、酒に溺れるようになって酔うたびに八つ当たりで夏紀に暴力をふるうようになった。





酔いが冷めると、ちゃんと謝ってくれて、もうしないからと約束をするが。




また酒をのむと、そんな約束なんてなかったかのようにまた暴力をふるう。





それがここ二ヶ月続いていて、遂に我慢できなくなった夏紀は意を決して、別れを切り出した。




けど、彼氏は聞く耳も持たず。もう暴力をしないから、別れたくないと別れさせてくれなくて。





けど暴力をやめるわけでもなく、夏紀はもう限界だと。





途中で目から雫をこぼしながらも、語り続けた。