「辛かったね、奈央……」




真希も涙目になりながら、あたしの話を聞いてくれた。





「どうしよう……真希。あたし、今日から日向とどう接すればいいの?」





少し落ち着いて、すっかり紅茶が冷めた頃。




「あたしは……確かにこんな写真があるんじゃ説得力ないかもしれないけどさ」





「………うん」





「この写真がすべてって訳じゃないでしょ? "熱愛"なんて、ただ記者がおもしろおかしく書いただけだし。やっぱり、ホントのことは、日向くんにしか分からないと思う」




「…………うん」




「ちゃんと話そ? 日向くんと」




でも…………。




「日向の口から、ホントの事を聞くのが怖い………」





この写真を見て、コレが全てだよ。




なんて言われたら………あたし、怖いよ。





「怖くても、勇気ださなきゃ。このまま終わっちゃうなんて嫌でしょ!? ちゃんと日向くんの口から聞くまで信じなよ!! こんな週刊誌と自分の愛した人……どっちを信じるの!?」








真希は、本気で弱音を吐くあたしを叱った。