藍川日向、二十歳。 この前街でスカウトされてから、雑誌などにちょくちょく出させてもらってはいるが。 それだけで食っていけるほどの本職というわけではなくて、普段は、普通の飲食店でバイトしている。 特に、結婚したいとまで思う彼女ができたこともないし。 真剣に叶えたい夢があるわけでもない。 きっと、今の俺はちゃんとした未来も見えないちゃらんぽらんだ。 彼女に逢う前はまでの俺の人生は、こんな感じでけだるく過ぎていった。