すると……。
「瑠依、なにしてんの? 早く行くぞ」
向こうから、たぶん瑠依くんと一緒に回ってたんだと思う男子たち数人の呼ぶ声が聞こえた。
「呼んでるよ? 行きなよ」
首をかしげながら、動こうとしない瑠依くんに言った。
うーん……と少し考えた瑠依くんは……。
「わりぃ! 先行っててっ」
と、数人の男子たちに向かって手をあげた。
「えっ………
「ひとりなんでしょ?」
「う、うん……」
「じゃあ、俺と回ろ?」
「えっ、悪いよ。さっきの友達のとこ戻りなよ‥‥」
「いーのっ、さ、行くよ!」
そうあたしに言い聞かせた瑠依くんは、無理矢理あたしを立たせてどこかへ向かって歩き始めた。
「ちょっ……!」
あたしの反撃も虚しく、どうせひとりでいたって日向のことを考えちゃうから……そのままあたしは瑠依くんについていった。


