「残念ながら奈央は没収!! 先生に奈央が怒られてもいいの?」
「うっ………」
真希のごもっともな意見に言い返せない日向。
あ、あたしも怒られるのは嫌だし……でも、せっかく日向がこっちまで来てくれたんだもんなぁ………。
あっ………。
ふと、あることをひらめいたあたし。
「明日の自主見学! ……日向も一緒に回ろうよ!」
「まじで? いーのかよ」
「だって、うちの学校自主見学は班行動じゃなくて、好きな人同士で回ってもいいっていってたし……」
「おぉ! じゃぁ明日も奈央といれるっ」
と、笑顔で喜んだ日向。その無邪気な笑顔に、また胸がキュンって苦しくなる。
「でも、真希と回ろうと思ってたから……。三人じゃダメかなぁ真希?」
と、首をかしげながら真希を見る。
「奈央のためならあたしはいいよ! でも、あたしがいたら邪魔にならない?」
と、遠慮気味の真希。
真希が邪魔になるわけなんてないのに……そう言おうとした時。
「じゃあ、明日は真希ちゃん俺と回ろうよ!」
笑顔で真希の頭にポンッと手を置いたのは、南さん。


