「チース!奈央ちん♪」




ドアを開けると、陽気に入ってきたのは。




「いらっしゃい、南さん」




仕事を終えて、真っ直ぐ家にきてもらった南さん。




「バカ、奈央ちんってやめろ」




そんな南さんの声を聞いて、リビングに来た日向。





「うわ、嫉妬ですか?」




「お前せっかく呼んでやったのに、帰すぞ」




「すいません!奈央ちゃんおじゃましまーす」





「あはは………」





相変わらずの二人のやりとりに苦笑いのあたし。




「もう、仲良くしようよ〜」





「いいの、アイツはバカだから。だいたい、奈央が呼びたいっていうから」




そう言う日向は、唇を尖らせて後ろからあたしの肩に手を回した。







「だって………」





真希にもいっぱいお世話になったけどさ。





夏紀さんのことでは、南さんにもかなり助けてもらったし………。





「ちゃんと、お礼したくて」




ふぅ。と息をはいた日向は、ポンッとあたしの頭の上に手を乗せた。




「まぁ、そこが奈央の良いところかっ」





と言って、ニッと笑った日向。





うぅ……、その笑顔反則だよ……///




「キャァァアッ!!」





リビングから聞こえた真希の悲鳴に近い叫び声………。





「「あ……」」





すっかり忘れてた………。