「………どうぞ」
「ありがと」
話があるというので、あたしは南さんに部屋に入ってもらった。
ソファーに座る南さんに、コーヒーをだしてあたしも座る。
「奈央ちゃんは……さ」
「………?」
前に家に来た無邪気な表情とは、少し違う真剣な顔つき。
どうして南さんがあたしに会いに来たのかも分からないけど、たぶん日向のこと‥‥。
「奈央ちゃんは、日向のこと信じてるの?」
「…………うん」
真希に言われて思ったのは、あたしは日向を信じていたいってこと。
「あの写真を見ても? それでも信じてられるの?」
南さんは顔をあげてあたしの目を見つめた。
………どうして南さんは、そんなこと言うの?
あたしが、一生懸命日向を信じるって決めたのに……っ。
あの写真見たって、何かきっと理由があるんだって……っ。
なのに………。
「なんで……そんなこと言うの………っ?」