人形の周りの光が消えた。

と、同時に


「……あ。」


俺も元通りになり
ライは俺の横にいた。




人形を見ると
ボロボロと涙を落としている。



「怨みはさっきの光で消えた。……残ったのは悲しみだ。」

ライが呟いた。



俺はしゃがみこんで
人形の頭をなでる。




「なにがそんなに、悲しいんだ?」


《うっ……ひっく……。》


「泣いてるだけじゃ分かんねーよ。」