千歳とぶつかった奴は顔を隠しながら立ち上がる


「あ、大丈夫です。」


と見上げて無事を証明した男はメガネ男子。


「はぁ…良かった。」


千歳から安堵のため息が漏れる。


俺とぶつかった時はそんな心配しなかったくせに…。


「ったく……。お前も気を付けろよ。」


「すみません。」


なぜか、こいつはよくぶつかる可能性が高い。


千歳がドヂなだけか?



メガネ男子はそんな俺達をじっと見ている。


……あれ?

こいつのメガネ壊れてね?

「お前…ちょっとメガネ外して。」


手を伸ばしてメガネを取ろうとするけど



「い、大丈夫ですから!」
と引き下がる。



そんな行動に俺はイライラし、無理矢理メガネをとった。



……俺は千歳と顔を見合わせた。


…驚きだ…。


メガネ男子は突然、舌打ちをし俺達をガン見する。



「……………てめぇ…何してやがるんだよ。」


メガネ男子は俺達をギロリと睨み付ける。


………メガネ一族がまだいたとは…。