「一緒に行ってやるよ」 唐突に、そう告げてアキは立ち上がった。 「え?」 「パーティー」 「うそっ!」 なんで!? 「ど、どういう風の吹き回しっ? さっきあたしのこと、ヒマ人ってバカにしてたじゃん」 「よく考えたら俺もヒマ人だし」 そっけなく言って、教室の方へと歩きだすアキ。 「あ……ありがとう…っ」 夕方の渡り廊下の下に、ぎこちないお礼の声が響いた。