あたしはタクシーに乗り込むと、「K高まで」と告げ、シートにもたれた。 ……何時間も車に乗り続けたせいかな。 さすがにグッタリしてる。窓の外をジッと見てると酔いそうだ。 そのとき。 「あ、お客さん、雪ですよ」 運転手さんが弾んだ声で言った。 「……ホントだ」 点々と白く光る粉雪。 真夜中に降るそれは、どこか幻想的で。 知らない街の風景が、まるで絵ハガキのようにも見える。