――『だってそいつら、お前にとって友達じゃねーじゃん』 集団の中で自分を押し殺していたあたしに、アキはそう言ってくれた。 あのそっけない一言で、あたしはどれだけ吹っ切れただろう。 ――『この世に生まれてきて、今日も生きてて。すげー幸せなことじゃん』 そんな風に考えたこと、アキに出逢うまでなかったよ。 でも、出逢ってからは……。 生きてくれているだけで泣けるほど嬉しい存在が、この世にあるんだってことを知った。