マジありえねぇ。 どこをどうやったら、そんな展開になるんだよ。 もちろんあたしは断ろうとしたけど、モカの押しの強さに負けた。 あの子は、何もかも自分の思い通りにならなきゃ気がすまないんだ。 「あぁー……最悪」 朝から30分かけて巻いた髪をグシャグシャにしながら、ため息をつく。 なんであたし、もっと強く言い返せないんだろう。 なんでモカは、あたしの気持ちをわかろうともしてくれないんだろう。 てか、周囲があたしに気を遣ってくれたこと、一度でもあったっけ。