お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~



行きたい。
正直かなり行きたい。


けど、そんなの図々しくない?


先輩とはこないだ廊下でぶつかったときに話しただけなのに。



それに、“7月6日”は……。



ためらっていると


「行こうよ、泉穂!」


モカがいきなりあたしの腕をつかんで言った。



「ちょ、モカ……!?」


「先輩。他の友達も誘っていいですか?」


「もちろん。何人でも大歓迎」


「わーい」



キャピキャピ喜ぶモカと、何だかんだで流されるあたし。


――が。

これが、ただの誘いで済むわけがなかった。