少し離れた場所で桃を待っているのは、たしかにアキだった。 「あぁ、さっき偶然アッキーに会ったから、バイト先まで乗せてってやろうと思って」 「そう……」 チクン。ふいうちで顔を見ると、やっぱりまだ胸が痛む。 「……泉穂?」 桃に呼ばれ、あたしはハッとした。 「よ、用がすんだなら早く行きなよ! アンタも仕事でしょ?」 「うおっ、そうだ! じゃーな!」 桃がアキを連れて駐車場の方へ歩いていく。 その後ろ姿に、あたしはこっそり手を振った。