そうして迎えた3学期。 世間はお正月ボケを引きずっているかと思いきや。 あたしの周辺は、ますます騒がしくなっていた。 「ありがとう、南さん!」 「……はい?」 「よくやってくれた。アンタは俺らの英雄だ!」 あぁ、またですか……。 上級生らしき男子数人に囲まれたあたしは、肩をすぼめて恐縮する。 「俺ら、ニーナに女取られたり、うまいことパシリやらされたり、散々な目に合わされてさ」