残酷だね、アキは。 その優しさは、よけいにツラいよ。 でも、わかってる。 アキは根っからの優しい人で。 悲しいほど優しすぎる人で。 それをあたしが勝手に、好きになってしまっただけなんだ……。 「……帰ろう。泉穂」 「……うん」 アキに手渡された傘を差して、駅までの道をゆっくり歩いた。 アキはあたしの少し後ろを、まるで見守ってくれるように同じ速度で歩いた。 降り続く雨の音が、ただ切なかった。