お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~



「泉穂。落ちつけ」


「……っ」



走ったわけでもないのに乱れる呼吸。


錯乱した頭の中で、“ダメだ”とくりかえし声がする。



“笑え”


“泣くな”


“言っちゃ、ダメ”



そう声がするのに。



「……アキ……っ」


あたしはアキのコートのすそを、すがりつくように両手で握った。



「あたし……これ以上がんばっても、やっぱムダなのかなぁっ……?」