一瞬だけ浮かんだ動揺を、アキはすぐさまポーカーフェイスで消し去る。が、 「いや、だからつまり……俺がってゆーか、もうすぐうちのオカンが来るから、コイツもオカンと一緒に帰れば、隣なんだし……」 詰まりながら話す声は、だんだん小さくなっていく。 意地を張って、引っ込みがつかなくなった子供みたい。 こんなアキ、初めてだ……。 唖然としていると 「お、おぅ。そっか」 と、桃が不思議そうに応えて、ひとりで帰っていった。