何とも言えないテレ臭さに襲われて、そそくさと起き上がる。 床で寝てたせいか体が少しだるい。 「アキ……いつから起きてたの?」 「んー。30分前くらい」 けっこう前じゃん。 あたし、変な顔して寝てなかったかな。 なんて心配とは裏腹に、アキはドアを開けるために黙々と奮闘中。 そのおかげで、昨夜はぴくりともしなかったドアにわずかな隙間ができていた。 「あっ、あたしも手伝う!」 「頼む」