つまりアレね。 家じゃスッピンだけど学校ではフルメイクだから、同一人物だと分からなかったわけね。 ガクーっと体の力が抜ける。 あまりに悪びれる様子もないから、怒る気にすらなれない。 そうか、この男には、あたしの常識は通用しないんだ。 いや、そもそもあたしの常識なんて、取るにたらないプライドを守るためだけの瑣末なものだけど。 ……もーいい。やめた。 そう思って窓を閉めようとしたとき。