お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~



「だから。“さっき”って、何すか」


「……」


「……」



もしや、本気で言ってる?


果てしなく表情が読み取りにくいアキだけど、……うん、おそらくこの顔は、本気で状況が飲みこめず困惑してる顔だ。


まさか……と思いながら、あたしはハンガーにかけた制服を手にとり、それを体の前に合わせる。


すると「あ」とひらめいた表情で、アキが言った。



「もしかして、今日の学食の人?」


「……うん」


「別人だと思ってた」



……やっぱり。