「あたし……」



いろんな想いが溢れてきて。


何から言えばいいのか、わかんなくて。



たくさんの“ありがとう”も。


痛みも、切なさも、優しさも。


失いたくないと思う、まぶしい瞬間の積み重ねも。


全部が一度にこみ上げて

抑えきれなくて――…





「――…好き」





「え?」




唇からこぼれ落ちたのは、とても短くて単純な



だけど何より難しく、何よりも伝えたかった言葉。