…………ふぇ?? パチクリ。 まぶたを上げると、そこにあったのは鮮やかな“赤”。 ――って。 「うぇぇえぇっ!! 桃っ!?」 あたしの上に覆い被さっていた桃に、条件反射でパンチをぶちこむ。 右ストレートを顔面に食らった桃は、あたしが寝ている布団の横で体を丸めて悶絶した。 「痛っっっ……!!!」 「ななななっ……なんで桃がっっ」 「なんでじゃねぇボケ!! 人が親切に看病してやってんのに!」 「……へ?」