……どこ!? どこにあんの!? 生徒もまばらになった学校中を、必死で探しまわる。 「あ、そうだ……中庭っ」 まだ探していない場所があったことに気付いたあたしは、中庭へ向かった。 空はすっかり夜の色。 校舎からの光でわずかに照らされた中庭を、あたしは地面に這いつくばって探す。 固い土がひざに擦れ、石ころで傷ができる。 お願い……見つかって。 あんなに大切にしてたのに――