「おい。一時間目の体育に出なかったの、お前だけだよな」 男子のひとりが詰め寄ってくる。 「それはっ、モカがあたしの財布を隠したから……っ」 名指しで言い返すと、モカはおびえたような表情で首を振った。 「知らないよ、あたしっ。なんでそんなこと言うの? ひどい……」 こいつ……。 とぼける気なんだ。 「お前、モカちゃんのせいにしてんじゃねーよ」 「お前がやったんだろ?」 「そういえば泉穂、体育の前にモカと何かもめてたもんねー」