……それは、あんたのためにお金を使い果たしたからじゃないのかい? とあたしは思うんだけど、もちろん言えない。 山本くんの肩を持ってあげたいけど、モカに意見する勇気はない。 ごめんなさい山本くん。 成仏してくれ山本くん。 「んじゃ、金かかんない学食にするかぁ」 まりえが言った。 「でもこの時間だと“オニ高”のヤツら来てんじゃない?」 ノッコの一言に、全員が「あぁ~」とげんなり反応する。