お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~



「お兄ちゃん! ……あっ…アキ様ぁっっ!!!」



かぐやちゃんの背筋がピーンと伸びる。


そこにいたのは、これから授業に向かうらしいアキと桃。



「お前ら、何やってんだ?」



教室内を見渡して桃がたずねた。



「何って……文化祭の準備だよ」


「ふたりだけで?」



すかさずアキが鋭い質問をして、ウッ…と言葉に詰まるあたし。


するとアキは何も言わず教室に入ってきて、作りかけの看板を置いた床にしゃがんだ。