お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~



あわてて本音でフォローすると、かぐやちゃんはスカートを握ってモジモジと体を揺らし始めた。

どうやら彼女流の喜びの表現らしい。


その様子がおもしろくて、そして妙に可愛くて、あたしはプッと吹き出した。



「あっ、そうだ。敬語とかいらないし、呼び方も苗字じゃなくて下の名前で呼んでよ」


「えっ!? ……あ……じゃあ……泉穂、さん」



さん付けかい。


と思ったけど、彼女にとっては大きな進歩なんだろう、たぶん。