あわてて本音でフォローすると、かぐやちゃんはスカートを握ってモジモジと体を揺らし始めた。 どうやら彼女流の喜びの表現らしい。 その様子がおもしろくて、そして妙に可愛くて、あたしはプッと吹き出した。 「あっ、そうだ。敬語とかいらないし、呼び方も苗字じゃなくて下の名前で呼んでよ」 「えっ!? ……あ……じゃあ……泉穂、さん」 さん付けかい。 と思ったけど、彼女にとっては大きな進歩なんだろう、たぶん。