「……痛ってーなぁ!」 小心者のくせにイキがるのが得意なあたしは、ぶつけた顔を上げて相手を睨みつけた。 が、次の瞬間には大後悔。 「ごめん、そんな痛かった?」 うそっ……マジでっ!? ニーナ先輩!! 「いやっ、あのっ」 「大丈夫?」 「だ、大丈夫です! 痛いです!」 パニックになって変なことを口走るあたし。 先輩はハハッと笑って、もう一度「ごめんね」と言った。