くだらないことを言い合っていると、いつもの調子が戻ってきた。 アキはクスクス笑いながら 「じゃ、お言葉に甘えて」 と、荷台に腰をおろした。 ……真後ろに、体温。 息づかいとか、匂いとか、気配とか。 アキの存在がダイレクトに背中に伝わってくるようで、あたしは赤い顔がバレないように前を向いた。 「い、行くよ」 ペダルに乗せた足に、力をこめる。 「てか、軽っ!!」 「そうか?」 「なんかムカつくわ~」